下らない上に長い 〜ごめんなさい〜

ロッキンオンのRO69という音楽情報サイトがあって、ちょこちょこと見たりしてるんですけど、
で、そこに色んな編集者のブログが載ってたりして。
その中の一人の、ユニコーンフラカンが大好きで有名な兵庫さんって人のブログをたまたまさっき見たら、
『意外に』という言葉の使い方に異を唱えていた。
なんでも、グルメ番組などでとんこつらーめんやチョコを食べた時に、『意外にあっさりしてますね』とか『あんまり甘くないですね』という表現が
『誉めてる/正しい』という風になっている風潮に違和感を感じるんだと。
で、その後に、『マキシマムザホルモンは言い訳がない』みたいな、よくわかんない理論になっていくんだけど、まぁそれはどうだっていい。


とにかくこのブログを読んで、『別にいいじゃん』と思ったんですよ。
だってチョコなんて、甘いけど、甘いだけじゃないじゃない。
甘過ぎるチョコはイヤだし、苦味があるのも好きだし、ちょっと果実の酸味があるのだって良いわけで。
『あんまり甘くない』ってのも表現として適当だと思うわけ。
で、兵庫さんはその後に、


『そのくせ、激辛のカレー屋に行った時は、
「うっわ! 辛い!」とオーバーにリアクションするのにも、腹が立ちます。
「あ、意外に辛くないですね」って言えよ。
だったらまだ筋が通ってるのに。』


とかって言ってるわけ。
いや、待てと。激辛カレーなんだろと。
そりゃオーバーリアクションするよと。
意外に辛くない方が、筋通ってないじゃんと。


だけども、兵庫さんの感覚も分からなくもないから、確かに、『コレが良しとされている』ということに
妙な感じがあるのも、まー納得できる部分もありつつ。
だからまぁ、『ふーん』くらいに思って見てたわけです。
で、下にページをスクロールさせていったら、その一つ前の日記が載ってて、それが『モテキ』という漫画についてで。
要は、その漫画が面白いっていう内容なわけです。


このモテキという漫画、かいつまんで言うと、モテなかった30代の男に突然「モテ期」が来て、
それにより起こる色々な男女の人間模様を描いた漫画で、男の心理・女の心理がともに生々しく表現されている漫画なんですよ。


で、兵庫さんがこの漫画をこんな風に言ってるわけです。


『ロックな漫画です』


・・・もう、アホかと。


『猛々しいロックじゃなくて、文系男子・文系女子の心のよりどころとしての、ロックね』
なんだとさ。
この漫画に出てくる、数々のロックの曲名を引き合いに出しただけで、内容に関しては全然触れずに紹介して、
最後に『心のよりどころとしての、ロックね』ってさ。
何を感じるかなんてのは個人の勝手なんだけどさ、兵庫さんが『意外に』が蔓延しているグルメ番組に違和感を感じるように、
こんな風な漫画の誉め方に、凄い違和感を感じるんだ。
本当に本当にその漫画が好きなの?ロックって言いたいだけじゃないの?
誤解を恐れずに言うなら、モテキは全くもってロックな漫画じゃないし、そもそもロックな漫画なんて、ない。
モテキを語る部分は他にいくらでもあるだろうに。
好きなら、そこを説明して語ってくれよ。
キャラか、ストーリーか、演出か、絵か、構成か、泥臭い人間心理か、普遍的なエンターテイン性か。
『ロック』なんて言葉で片付けないでくれ。
『意外に』という言葉でお茶を濁しているグルメレポーターと、何が違うんだ。
そんなあやふやな感覚で読んでたら、いくらでも漫画は消費されちゃうぜ。
デトロイトメタルシティみたいに、その漫画が好きなんじゃなくて、『その漫画が好きな自分が好き』みたいな人達を増やしちゃいかねないよ。
あのブームに乗っかってデトロイトメタルシティを読み漁って、今全く読んでない人達、めちゃくちゃいるよ。
きっかけはなんだっていいけど、作品には敬意を持とうぜ。
つまんなくなった・嫌いになったって言う前に、そもそも本当にその漫画が好きだったのか?
自分の感性で『面白かった』のか?
漫画って凄いのに、震えるような感動が詰まってるのに、『愛がちょっと足りないんじゃない?』って感じる瞬間が多々あって、
凄い悲しくなる。
漫画に限った事じゃなくて、音楽や映画だってそうなんだけど。


うわっ、脱線した!


多分、兵庫さんは、モテキをちゃんと読んでて、敬意をもっていくらでも語れるんだと思うけどー。
たまたま、話の流れでああいう表現になったんだと思うけどー。
なーんかさー、敬意がないのに、あるふりしてるみたいで、凄いイヤ。


なんの話だ?
あ、要は、漫画ナメんな!と、そんなことを思ったため、こんなことを書いたりした。
ブログを始めてから、ライブレポ以外で一番長い日記がコレってのも、なんだかなぁ。